検査について
CT
認知症の診断のほか、脳出血・脳梗塞・脳腫瘍などの病気の発見に適しています。
脳波検査
入院時に行う検査の1つ。脳波に異常な波が出ていないか調べ、てんかんの有無や薬物の影響を確認します。
ポリグラフ検査
電極を装着し、発汗や脈拍の変化を見ながら、自律神経の状態を確認します。
心電図
不整脈があるか、心筋の血液循環が不良(狭心症)になっていないか、心筋が壊死(心筋梗塞)していないか、などが分かります。
性格検査
- ロールシャッハテスト
- バウムテスト
- 内田クレペリン精神検査
- SCT(精研式文章完成法テスト)
- Y-G検査(矢田部-ギルフォード性格検査)
- P-Fスタディ(絵画欲求不満テスト)
- MMPI(ミネソタ多面的人格目録)
知能検査
- WAIS-III、コース立方体組合せテスト
認知機能・器質障害検査
- ベンダーゲシュタルトテスト
- ベントン視覚記銘検査
- WCST(ウィスコンシンカードソーティングテスト)
認知症検査
- HDS-R(長谷川式認知症スケール)
- MEDE(多面的初期認知症判定検査)
- MMSE(ミニメンタルステート検査)
その他(症状・状態評価)
- CMI(健康調査票)
- CES-D(うつ病/抑うつ状態自己評価尺度)
- MAS(顕在性不安検査)
- HAM-D(ハミルトンうつ病評価尺度)
- STAI(状態・特性不安検査)
- PARS-TR(親面接式自閉スペクトラム症評定尺度)
治療について
作業療法
意欲の向上、対人関係の改善
作業療法棟で行う活動です。患者さまの状態に応じて作業活動を用意し、気分転換を図ります。作業療法士が患者さんをサポートしながら現在の状態や活動レベルを観察し、週に何回参加できるか患者さまと相談しながら進めていきます。また、活動を通して、気分の安定や意欲の向上、他者との交流を持てるよう促していきます。
作業活動の例
手芸・革細工・陶芸・工作など創作活動、卓球、運動、レクリエーション(ゲーム)など
目的 | 意欲の向上、気分転換、対人関係の改善を図る、余暇活動の充実など。 |
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対象 | ストレスケア病棟、精神療養病棟、急性期病棟、認知症病棟 |
認知行動療法
認知(ものの考え方や捉え方)を良い方向へと導く
個人と環境、個人内(認知、行動、気分、感情、身体)という2つの相互作用に目を向けます。どのような認知(ものの考え方・捉え方)や行動が個人や環境との相互作用に悪影響を与えているのか見つけます。そのうえで、新しい認知や行動を実験的に試していく中で、より良い方法を見つけていきます。
活動日 | 随時 |
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目的 | 認知(ものの考え方や捉え方)と行動に新しいバリエーションを加えることで、悪循環を断ち切り、良い循環を生み出す。 |
認知リハビリ
ゲームをきっかけに認知機能の回復を目指す
パソコンでのゲームを通して、認知機能(言語性記憶、流暢性、遂行機能、処理速度、注意、作業記憶)のトレーニングを行います。さらに、ゲームの結果をもとにグループで話し合い、うまく課題をこなすための工夫を考え、日常場面ではどうすれば良いのかなど、具体的に方法を考えます。
活動日 | 月曜(13:45〜14:45)、水曜(13:45〜15:15) 全24回(週2回×12週=約3か月)のプログラム・1グループ3名 |
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目的 | 病気によって低下した認知機能の回復を目指す。また、得意なこと、苦手なことを知ることで、自分の特性にあった工夫を身に付け、日常生活や仕事における社会復帰に役立てる。 |
対象 | ストレスケア病棟 |
SST療法
対人関係を良好に維持する訓練
「生活技能訓練」または「社会生活技能訓練」と呼ばれるリハビリテーション技法です。対人関係を良好に維持する技能を身につけ、自信を回復し(QOLを高める)、ストレス対処や問題解決ができるスキルを習得(再発防止)するもので、障害に関わらず全ての人に適応できるものです。
訓練のステップ
① 練習内容を決める→②実際にその場面の練習をする→③周囲から良かったところを褒めてもらう→④さらに良くする点をみんなで考える→⑤お手本を見る→⑥もう一度練習する→⑦周囲から良かったところを褒めてもらう
活動日 | 随時 |
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目的 | 人付き合いの技を身につける練習をする。 |
農耕プログラム
土に触れることでの自然治癒力を高める
当院専用の畑で、土と触れあいながら楽しむ農作業を行うプログラムです。道具の準備、片付け、土作り、種まき、植え付け、成長過程ごとの世話(水まき、間引き、追肥、土寄せ等)、収穫まで、一貫して行います。また、収穫した野菜を使って料理し、みんなで食事を楽しみます。
活動日 | 随時 |
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目的 | 太陽の光を浴び、土に触れることでの自然治癒力を高めます。また、自然の恵に感謝する心を育み、協力することの楽しさや達成感を一緒に味わいます。 |
患者さま・ご家族に向けたセミナー他
心理学習
より良い人間関係を築く方法を考える
デイケアプログラムの中の一貫として行います。「思い込み」「感情」といった人間関係に関わる要素をテーマとして講義を行います。その日のテーマに沿ったグループワークを行うことで体験的に理解していただき、再度講義を行って理解を深めます。
活動日 | 随時 |
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目的 | 自分を見つめ、他者との違いを知り、より良い人間関係を築く方法を考える。 |
家族心理教育
ご家族の方が、自分らしく生活できるように
サポートする
疾患に関する正しい知識や対処法を身につけてもらう他、社会資源について情報提供を行う「講義(第1部)」と、お困りごとについて相談を受けたり、対処法を考えたりする「グループワーク(第2部)」の2部構成です。
活動日 | 土曜(14:00〜16:00)2か月に1回 |
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目的 | 当事者(患者さま)を支えるご家族の方が、自分らしく充実した生活を送るためにサポートすると共に、悩みを話せる場を提供する。 |
対象 | 患者さまのご家族、その他 ※ご家族と一緒であれば、患者さまご本人にも参加していただけます |